いっくんはちゃんとお返事ができる。


1

日常のあいさつもちゃんとしているし

「ありがとう」なんかも自分から言える。




でも…



2

おともだちを泣かせちゃったり、

おとうさんに怒られたりしたとき、

いっくんは「ごめんなさい」を言ったことがない。


多分、生まれてから一度も言ってないと思う。


自分が悪いのに「ごめんねは?」と言うと

いっくんが泣き出しちゃったり、ふてくされたり。


そんな話を支援センターの保育士さんに

相談というより世間話感覚で話した。




そのベテラン保育士さんは


3


とほがらかにおっしゃった。




4




保育士さんが言うには


「『ありがとう』や『こんにちは』『いただきます』なんかは

まわりの大人がちゃんと普段使っていれば

わざわざ『こういう時はこう言うのよ』って教えなくても

大人を見ている子どもも自然と言えるようになりますけど

大人社会のいわゆる謝罪っていうのは

子どもの『ごめんなさい』とは使う状況も意味合いも

だいぶ違いますね、だからそれを大人の生活から

自分で学習するのはちょっと難しいんですね」


うーん、確かに大人同士の間じゃ

殴って泣かせてごめんなさい、なんてことは

あまりないもんなぁ。


7



「だから無理やり言葉だけで謝らせても、

子どもは本当に悪かったと思って

言ってるわけじゃないから、またすぐに

おともだちに手を出したりしちゃうんです」


5


「子どもからしたらいじわるしてやろうとか

そういうつもりは全然なくて、

ただこのおもちゃでもっと遊びたいんだとか、

なにか相手が意に沿わないことをしたとか、

理由があっての行動ですから、口だけで

謝らせても本当は意味ないんですね」


それは確かにそうかも。

じゃあまだごめんなさいって言えないのは

仕方ないんだ。



「でもね、私としては子ども同士

もっとどんどんケンカしてもいいと思ってるんですよ。


叩いたら相手が泣いちゃったとか、

おもちゃを独り占めしてたら遊んでくれなくなったとか

子どもたちの間で社会性を身につけるということもあるし

『イヤ』って言えるのは自分の意思をはっきり

伝えられるっていうことですから、

おもちゃのとりあいでケンカになっても

危なくない限りは大人が手や口を出さずに

気が済むまでやりあいさせればいいんです」



あー。

私も以前は先におもちゃで遊んでたのがいっくんでも

別の子が取ろうとしたらケンカになる前に

いっくんに我慢させてその子におもちゃ渡したり

よくしちゃってたかも。


6


最近では相手にケガさせない程度には

好きなようにやらせてる事も多いけど

(ほっといてるわけじゃないよ念のため)

基本的には保育士さんの意見、賛成かな。



ただ…。



いっくんの場合、泣かされることより

おともだちを泣かせちゃうことの方が圧倒的に多いし

(手を出すのもたいていいっくんから)
こっちが仲良くケンカしなと見守るつもりでいても

ケンカはやっぱり相手のあることだから

相手の親御さんが同じ考えでいてくれるとは

限らないし… (・Θ・;)


8



そうかー。



子どもには子どもなりの考えがあるんだよなー。


考えてみると、いっくんは確かによく手を上げるけど

おともだちが使っているおもちゃを横取りするとか

いうことはめったにやらないなぁ。


おともだちを泣かせるのも、いつもなにか

理由あっての行動なんだよね。


いっくんが心のやさしい子だっていうのは

(親の欲目かもしれないが)おかあさんが

よーく知っているし、保育士さんの言うとおり、

意味もわからず「ごめん」とただ口先だけで

言えるようになってもしょうがないし。


9



なんてのんびりかまえることにしたのですが。



先日ちょっとうれしいことが。



(この話続きます)






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訳:「押して」

長文になってしまいました。